主要な官衙施設である回廊状遺構の西約100m付近の水田において調査をおこないました。その結果、弥生時代から古墳時代頃の土坑や建物跡が多数検出されました。
掘立柱建物のうち、北部の掘立001と002の2様については、古墳時代後期以降のものであることがわかっています。その他の4本の柱穴で構成される建物の一部は、弥生時代後期頃のものと予想されていますが、これらの正確な所属時期は、わかっていません。なかでも、長方形の掘立003、掘立004、掘立018などは、高床式の倉庫であると考えられています。このような形態の建物は、54次や57次調査の際にも確認されています。六角形のSB010と011は、弥生時代前期末頃の円形竪穴式住居の柱穴だけがのこされたものです。 |